「人生後半の充実度は"腎臓"で決まる」→身体にとって「万能薬」となる簡単な習慣とは

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そこで著者が勧めているのが「歩くこと」、すなわちウォーキングだ。ウォーキングには“万能薬”といっていいほどの幅広い効果があるというのだ。

ウォーキングには、慢性腎臓病だけでなく、高血圧、糖尿病、脂質異常症など、さまざまな疾患を改善する効果が認められているのです。もし、これらを薬物治療で改善しようとしたら、高血圧には降圧剤、糖尿病には血糖値を下げる薬、脂質異常症にはコレステロール低下薬といったように、何種類もの薬を飲まなくてはならないでしょう。
一方、ウォーキングは「しっかり歩く」というただそれだけで、多くの疾患に対して多種多様な効果を発揮してくれるのです。(26〜27ページより)

にもかかわらず、かつては「体を動かすのは腎臓に毒だ。腎臓が悪いなら、あまり出歩かずに家でじっとしていたほうがいい」と言われ続けてきたのだという。しかしそれでは、「病状改善の手段」を放棄させられてきたようなもの。「ウォーキングには腎機能をよみがえらせる力がある」という新常識に基づき、積極的に歩くべきなのだ。

「安静」は寿命を縮める早道

繰り返しになるが、「安静」は病気や老化を進行させてしまう元凶であり、それは腎臓病の患者だけに限ったことではないようだ。簡単な話で、安静にしていると筋肉が即座に落ちてしまうからである。

とくに、腎臓が悪い人は普通の人よりも筋肉が落ちやすいことが分かっています。そして、安静によって筋肉量が減ると、血液を全身に循環させる力が落ちて腎機能のいっそうの低下を招いてしまうことになるのです。だから、腎機能は日々動いていないと悪くなる一方。決して大げさではなく、腎臓病患者にとって安静は腎不全への到達を早め、寿命を縮める早道だと言ってもいいでしょう。(29ページより)

もちろん、これは腎臓病患者だけに限った話ではなく、健常者にもあてはまることだろう。それほど歩行は重要なのだ。

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