どんなに努力しても防ぐのは困難…16分に1回は「心ここにあらず」の状態になってしまう"脳の宿命"
マインドワンダリングは、意図せずに私たちの脳の容量を使います。勝手に思い浮かんでしまったことに容量をとられることで、ワーキングメモリの使える容量が減ってしまうわけです。
マインドワンダリングの出現頻度を調査した研究では、16分に1回の頻度で出現していることが明らかになっています。
つまり、16分に1回は「心ここにあらず」の状態で行動してしまう、ということ。しかも残念なことに、これは脳がもつ特性のため、努力で防ぐのは困難です。
私は「作業時間は『15分以内』で区切ることが重要」と提唱しているのですが、それは16分以上経つと別の作業について考えてしまうから。
そこで、「はかどっていてもそうでなくても、15分で終わり。そこからまた別の作業をする」というルールを決めれば、作業の集中を妨げるマインドワンダリングは防ぐことができます。
しかし……この話をすると、大抵このように反論されてしまいます。
「どこまでやったかを忘れちゃうから、途中でなんてやめられない!」
でも、本当に、どこまでやったのかを忘れてしまうのでしょうか? 「作業を途中で区切って、元の作業に戻ったときに、どこまでやったかを忘れてしまう」というのは、なにか邪魔が入るといった「受動的な区切り」の場合です。
たとえば、仕事中にメールがきます。そのメールを読んで返信をした後、元の作業に戻ると、「あれ? どこまでやったんだっけ……」とやったところを探すのに時間がかかってしまいます。それに対して、「自分で作業を区切った場合」は、元の作業について忘れにくいはずです。
5分ごとに「文章を書く&読書」を繰り返すと…
試しに、次の実験をしてみてください。
①文章を書く(スマホやパソコンでもOK)
②読書(スマホやパソコンでもOK)
文章を書いている途中で5分になったら、そこで終わりにして、読書を始めましょう。また5分経ったら、元の作業に戻ってください。
いかがでしたか? 意外とすんなり元の作業を再開できたのではないでしょうか。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら