あなたは「朝型人間」?それとも「夜型人間」?「クロノタイプ」別、集中できる"仕事の進め方"

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自分のクロノタイプを知ることは、時間をうまく使う第一歩です。セイコーの「クロノタイプ診断」のサイトでは、簡単な診断テストも公開されています。時間管理の工夫を始める際に、参考にしてみるのもよいでしょう。

クロノタイプ別・仕事の進め方

基本的には、自分の調子が良くなる時間帯に、その日のメインの仕事や時間をかけて取り組みたい仕事を入れることをおすすめします。そのうえで、クロノタイプに合わせて仕事のタイプやかける時間を検討していくとよいでしょう。

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たとえば、身体を使う作業や、ワーキングメモリー(短期的に情報を保持して活用する力)を必要とする課題(会話など)は、代謝が上がっている時間帯に取り組んだほうが効率も成果も上がりやすいといわれています。

代謝は、一般的には午後にピークを迎える人が多く、朝型の人はやや早く、夜型の人はやや遅くピークが来る傾向があります。

時間帯で見ると、朝起きてすぐの時間帯は、夜型の人にとって頭を使う作業には向きません。

特に、人とのやりとりで相手の意図をくみとって返答するような会話など、複雑な情報を処理する作業は、朝一番では難しいことがあります。そういった作業は、午後の時間帯に回したほうがよいでしょう。

一方、朝型の人が無理に夜遅くまで起きて作業をすると、集中力が落ち、仕事の質が下がってしまうことがよくあります。

さらに、多くの人が午後〜夕方にかけて作業のピークを迎える傾向がありますが、夕方以降も高い集中力を保てる人は少数派ながら存在します。そのため、自分のクロノタイプが「一般よりも早めなのか遅めなのか」を知っておくだけでも、スケジュールの組み方が変わってきます。

このように、「どの時間帯にどんな作業を行うか」を自分のクロノタイプに合わせて調整することで、同じ作業でもかかる時間が短くなったり、より深い成果が得られたりします。短い時間で高い成果を出すためにも、深く集中して取り組むためにも、クロノタイプを意識した時間の使い方は有効です。

一川 誠 千葉大学大学院人文科学研究院教授、博士(文学)

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いちかわ まこと / Makoto Ichikawa

1965年宮崎県生まれ。大阪市立大学文学研究科後期博士課程修了後、カナダYork大学研究員、山口大学工学部感性デザイン工学科講師・助教授、千葉大学文学部助教授・准教授を経て、2013年より現職。専門は実験心理学。
2000年、「時間学」に興味を持ち山口大学時間学研究所の活動に関わる。人間が体験する時間や空間の特性、知覚、認知、感性における規則性の研究に従事。
著書に『「時間の使い方」を科学する』(PHP新書)、『時計の時間、心の時間-退屈な時間はナゼ長くなるのか?』(教育評論社)、『大人の時間はなぜ短いのか』(集英社新書)など多数。

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