健康になりたい人は「〇〇を摂れば健康になれる」「△△を摂るのは危険」という記事から距離を置いたほうよい理由

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もちろん健康に悪いわけではないので、その習慣が自分に合うのなら続けてみればいい。しかし、このトピックについてもまた、極端な結論は出せないということになる。「絶対にベジファーストしなければいけない」「毎日するべきだ」というようなことを指示するレベルの根拠はないからだ。

日本で「食べる順序」が話題になるのは、主食とは別に野菜のおかずを食べる習慣があるからなのかもしれない。それはそれでいいことなのだから、違和感なくベジファーストができているのであれば、それを否定する必要もないのだが。

食材≠食習慣

3つの話題をご紹介したが、著者が「〇〇(食材や栄養素)が健康に良い/悪い」という考えを捨てるべきだと主張しているのは、こうした理由があるからだ。

もちろん「〇〇を摂れば健康になれる」「△△を摂るのは危険」というようなヘッドラインがついていれば、やはり興味をそそられるかもしれない。しかし、そういったものに惑わされるべきではないのだ。これは健康関連だけでなくすべての話題にいえることだが、刺激的なヘッドラインは疑ってかかったほうがいい。

先述のとおり、本書ではこのあと食習慣とその戦略について論じられる。しかし、その前段階としてまずは「〇〇が健康に良い/悪い」から距離を置き、基本的なことを再確認しておく必要があるのだろう。

印南 敦史 作家、書評家

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いんなみ あつし / Atsushi Innami

1962年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。「ライフハッカー・ジャパン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.jp」「文春オンライン」などで連載を持つほか、「Pen」など紙媒体にも寄稿。『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、『いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』(日本実業出版社)『「書くのが苦手」な人のための文章術』(PHP研究所)、『先延ばしをなくす朝の習慣』(秀和システム)など著作多数。最新刊は『抗う練習』(フォレスト出版)。

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