「中国人の"日本永住希望者"急増」「高度外国人材の認定者数は9年で7倍に!?」→中国中流層の間で"美大ブーム"が起きる制度のカラクリ

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日本でゲームやアニメ、デザインといった仕事に就くことを希望する中国人の若者が増えているという(写真:SeventyFour/PIXTA)
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日本永住を目指して移住する中国人中間層が急増している。
本記事は『ニッポン華僑100万人時代』より一部抜粋、再編集。なぜ中国人の日本永住者が急増するのか? 裏側にある認定基準と華僑らの本音に、日経記者が迫った。
※登場する取材協力者の肩書や年齢は取材当時のものです。

コロナ収束後から急増した中国人留学生

「ずっと日本に憧れがありました。このまま日本に住み続けたいです」

2024年10月、京都市郊外にある私立の京都芸術大学。同大大学院でゲームなどのキャラクターデザインを学ぶ2年生の中国人女子留学生、李雅霖(リーヤリン)さん(28)に、日本に留学した理由をたずねると、すぐにこんな言葉が返ってきた。 

李さんは中国南部の中核都市、広東省広州市の出身。両親と10歳年下の弟との4人家族で、いわゆる中流家庭に育った。幼い頃からポケモンなど日本のゲームに夢中になっていたといい、日本への強い憧れから、中学校に入ると、「英語の勉強をしっかりするように言う母には内緒で、日本語の勉強ばかりをしていました」と、李さんは話す。

そんな彼女は中国の大学を卒業後の2019年、いよいよ憧れの日本への留学を決める。だが、運には見放された。東京の語学学校で本格的に日本語を学び始めようとしたところ、まさかの新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われた。

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