東大に推薦で入学!「入試でAI利用」が当たり前の令和に合否分けるわずかな差とは

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
(写真:Graphs / PIXTA)
(写真:Graphs / PIXTA)
AIというと、楽をするためのツール=勉強とは相性が悪いイメージがありますが、賢い学生は学びを深めるために積極的にAIを活用しています。時代の変化に合わせて賢くAIを活用する方法を、『ぼくたちはChatGPTをどう使うか: 14歳から考えるAI時代の学び』を上梓した西岡壱誠さんに教えていただきました。

東大入試でもChatGPTを活用?

今年も、10月から11月にかけて、多くの大学で推薦入試が行われます。総合型選抜入試や学校推薦型選抜入試など、多様な入試形態で推薦入試が行われていて、その結果に注目が集まっています。これらの入試方式は、一般入試とは異なり、学力試験だけでなく、志望理由書や面接、小論文、活動実績など多面的に評価されるのが特徴です。合否が年内に決まることから「年内入試」とも呼ばれ、受験生にとっても大きな節目となる時期です。

その中で、合否を分ける大きなポイントとなるのが「志望理由書」です。

この1枚には、単なる「志望動機」だけでなく、受験生がどんな価値観を持ち、どんな未来を描いているのかが凝縮されます。多くの大学では、1次選考でこの志望理由書と活動実績が審査され、2次選考で面接やグループディスカッション、小論文などが行われます。つまり、志望理由書のクオリティが低いと、2次選考にも残れないということですね。

志望理由書は「なぜその大学に行きたいのか」「何を学び、どんな将来を目指しているのか」を約1000文字でまとめる形式が一般的です。しかし実際には、「大学案内のコピーのような内容」や「どの大学でも使い回せそうな一般論」に終わってしまうケースも少なくありません。そしてこれらの「コピペのような志望理由書」は、入試担当者が数百枚単位で読む中では、ありきたりで印象に残らないのです。

合格者の志望理由書を見ると、「自分の体験と学びがどうつながっているか」が具体的に書かれているケースが多いです。例えば、「地域医療に関心を持ったきっかけが祖父の介護経験にあった」や、「高校での探究活動を通して社会課題を実感した」など、経験から思考へ、思考から志望へと流れるストーリーが明確です。大学側が知りたいのは、「この受験生が大学で何を学び、将来どんな社会的役割を果たそうとしているのか」。その一貫性を言語化できているかどうかが、合否の分かれ目になるのです。

次ページではAIをどう使う?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事