「人は見た目が9割」「社会人は身なりが大事」を軽んじる人が知らない身だしなみの"本質"

なぜ、職場での身だしなみ(のきれいさ)を「顕示的消費」によって考えられるのでしょうか?(写真:eizan/PIXTA)
「なぜ、1分でも遅刻をすると怒られるのか?」――この質問に、あなたはどう答えますか?
「社会人たるもの遅刻しないなんて当たり前」「ダメなものはダメ!」。こうした答えは、答えになっているようでなっていません。精神論ではなく、論理的に説明するとなると、案外、難しいかもしれません。
春に社会に出た1年目の人は、半年が過ぎて現実の壁に直面するころ。内定式を終えた学生は、期待と裏腹、社会の理不尽を意識し始めています。他方、Z世代を部下にもつ上司は、若手社員との価値観の違いに戸惑っているでしょう。
「社会学」の概念を使って補助線を引くと、職場でのモヤモヤすることや理不尽なことや、キャリアの悩みも少し楽に考えることができるようになります。10年以上のサラリーマン経験をもつ社会学者・鈴木洋仁氏の新刊『社会人1年目の社会学』をもとに、2回にわたって解説します(今回は1回目)。
「社会人たるもの身なりが大事」はなぜか
新人くん:「なんで、ネクタイ締めないといけないんすか? 仕事さえきちんとしてれば、服装なんてどうでもよくね?」
先生:「在宅勤務はもちろん、クールビズが広まっているから、人は見た目が9割とも言われるんじゃないかな」
オンライン面接の時に、上半身だけ正装していたのに、立ち上がったら下半身は部屋着だった。そんなスタイルをしていた人もいるのではないでしょうか?
就活サイトには、面接者側に見えた時に備えて、上下ともに正装しましょう、と書かれています。「立ってください」と言われたら、どうしますか……と、警戒を促しています。
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