「言い訳体質の部下」に言ってはいけない上司のひと言 間違った意見の傾聴が部下の自己正当化を助長する

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新 管理職1年目の教科書〔リーダーシップ編〕
上司の話の聞き方に問題があると、部下の自己正当化が止まらなくなることがあります(写真:mits/PIXTA)
成果を出す管理職に共通する一番の資質は「リーダーシップ」だと言われる。正しいリーダーシップとは何か。どうすれば、リーダーシップを発揮し、部下を育てチームの成果を最大化できるのか。
外資系企業で最高執行責任者(COO)を務め、このたび『新 管理職1年目の教科書〔リーダーシップ編〕』を上梓した櫻田毅氏が、前回に続き、部下を育てるリーダーシップについて解説する。

「部下の成長を願って対話をするのだが、言い訳ばかりして困っている」という上司の声を聞きます。

任せた仕事がうまくいっていないにもかかわらず、当人が自分は悪くないと主張するので何も改善しない。会社からは部下の話を傾聴しろと言われるのだが、辛抱強く聞けば聞くほど調子に乗って自己正当化が止まらないとのことです。

しかし、そのような状態になるのは、実は、上司の話の聞き方に問題があります。

待っていましたと言い訳を始める部下

課長のAさんは、属人化している情報を共有するための推進役を、部下のBさんに依頼しました。Bさんは得意なITスキルを発揮して、すぐに共有フォルダー、検索画面、共有化ルールを作成し、課会で全員に説明しました。1週間後、AさんはBさんに進捗を訪ねました。

課長A「共有化は進んでいますか?」
部下B「いえ、進んでいるとはいえません」
課長A「えっ、なぜ進んでいないのですか?」
部下B「みんなやらないんです」
課長A「課会でBさんが説明したのに、なぜですかね?」
部下B「面倒くさいみたいです。共有化のメリットがわかっていないんですよ」
課長A「なぜ、そんな基本的なことが理解できないのでしょうか?」
部下B「効率化の意識が低いのです。とにかく、私は言われたことはやりましたので」
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