「言い訳体質の部下」に言ってはいけない上司のひと言 間違った意見の傾聴が部下の自己正当化を助長する
外資系企業では、具体的な行動を求める“How”の姿勢が徹底しています。かつて、日本のコンサルティング部門の責任者としてアメリカの親会社に出張したときのことです。グローバルCEOのU氏に対して、日本ビジネスの厳しい環境を理解してもらおうと話し始めると、途中で話をさえぎられて強い口調でこう言われました。
「私が聞きたいのは、あなたがどのようにして結果を出そうとしているかだ」。状況がどうであれ、それを乗り越えて結果を出すのがリーダーだというのです。
人の成長を妨げる要因の1つは言い訳です。部下の成長を育むためには、「なぜできないか」を掘り下げるのではなく、「どうしたらできるか」を探求することです。決して言い訳を逃がしてはならないのです。
ただし、「もっと頑張ります」「もっと努力します」というのは何も言っていないのと同じです。どう頑張るのか、どう努力するのかと、具体的な行動に落とし込んでもらう必要があります。もちろん、自分ができるアドバイスやサポートがあれば、それも会話に含めればよいでしょう。
管理職のリーダーシップが良きチーム文化をつくる
言い訳体質の人の特徴として、自分の責任範囲を矮小化する傾向があげられます。そこで、どこまでが部下の責任範囲なのかを、最初の段階で正しく共有しておく必要があります。
AさんがBさんに期待したのは、「情報の共有化ができている状態にすること」です。一方、Bさんの認識は、「自分の責任は共有化の仕組みづくり」です。それはゴールへ向けての1つのプロセスにすぎないのですが、Bさんが「言われたことはやりました」と主張するのは、この点に認識ギャップがあるからです。


















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