アニメ映画《歴代興収トップ10》「鬼滅の刃」が異次元の強さ!「ワンピース」「スラムダンク」など、"2020年以降"にヒット規模拡大の理由は?

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TOP10圏外でも、『すずめの戸締まり』(149.4億円/2022年)、『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(138.8億円/2023年)、『劇場版 呪術廻戦 0』(138億円/2021年)など、100億円超えのスーパーヒット作がならぶ。

2000年前後にも大ヒット作は多く、もともとアニメ人気の下地はあったのだが、2020年以降は毎年コンスタントに100億円を超える作品が生まれ、そのヒット規模も拡大している。

加えて、それまでにも大ヒットを生み出していた人気シリーズだけでなく、新たなタイトルも続々と出てきている。

コロナ禍以降にヒット規模が拡大したワケ

その背景にあるのが、アニメファンの裾野の拡大だ。

従来は、アニメファンだけでなく、一般層も動く“世の中的な話題作”となるイベントムービーが、100億円を超える大ヒットになっていた。しかし、コロナ禍以降は、特別なイベントムービーではなくても、アニメ作品を映画館で鑑賞することが、一般層にとって生活のなかの楽しみのひとつになった。

「鬼滅の刃」
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

そうした状況へのきっかけになったのは、2020年の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』だ。コロナ禍の緊急事態宣言下で映画館が閉鎖された時期を経て、人々の生活からエンターテインメントが離れていたところに、新たなタイトルのアニメ大作が登場し、シネコンのスクリーンを占拠した。

それは、コロナ禍の不安や窮屈な生活ですさんだ観客の感情をゆさぶり、心をふるわせた。その熱い物語は、瞬く間に社会現象的なムーブメントになる。『鬼滅の刃』という作品性と時代のタイミングが重なり合い、興収400億円を超える歴史的なヒットになった。

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