認知症リスクも減! 「血圧170はお風呂に入ってもよい?」の疑問からたどり着いた【入浴】の凄い効能

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令和4年(2022年)の厚生労働省のデータによると、男性の平均寿命81.05歳に対し、健康寿命は72.57歳、その差は8.48年。女性の平均寿命87.09歳に対し、健康寿命は75.45歳で、その差は11.64年。

日本人の多くが人生の終盤10年前後を、介護や医療的支援を受けながら過ごしているということです。

先ほど挙げた、入浴のデータをもう一度ご覧ください。要介護や認知症などは、どれも健康寿命を縮める要因です。つまり、入浴で健康寿命を縮めるリスクを減らせる=入浴で健康寿命は延ばせる、ということです。

健康効果の8割は「温熱作用」によるもの

「お風呂」と聞いてまず、どんなイメージがわきますか? おそらく、ほとんどの方が「温かい」と思うでしょう。実は、この当たり前すぎる「お風呂は温かい」=温熱作用こそが、私たちに数々のすばらしい効果をもたらしているのです。

もちろん、入浴にはほかにも健康作用があります。

■温熱作用
■静水圧作用
■浮力作用
■清浄作用
■蒸気・香り作用
■抵抗性作用
■開放・密室作用

温熱作用を含めて主に7つありますが、健康効果の8割は温熱作用によるものと言えます。「お風呂は温かい」を親分として、その他の作用を引き連れているような関係です。

ではなぜ、これほど温熱作用が重要なのでしょうか。それは、入浴で体が温まると「深部体温が上がる」からです。深部体温とは、脳や内臓など体の中心部の温度のことです。

深部体温を上げるには、厚着などで皮膚の表面を温めるだけでは不十分で、血液を温めて全身に巡らせる必要があります。

実は入浴は、血液を短時間で温め、全身に巡らせることができるとても効率的な方法なのです。

次ページ40℃前後のお湯に10分ほど浸かるだけ
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