O2Oビジネス拡大の仕掛け人・KDDIの狙い《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命》


通信キャリアで競合するソフトバンクは、子会社のYahoo!Japanとの連携が強みだが、KDDIは、自分の立ち位置をポジティブにとらえている。Yahoo!Japan以外のGoogle、Facebook、楽天、アップル、アマゾンといったすべてのネット企業と中立的な立場で付き合うことができるのが強みとなるからだ。

「Googleとは、Android OSでの提携をしている。O2O関連の議論が出るときもある。Facebookとは、決済関連で協業を発表した。楽天とは、電子マネーEdyとの連携に加え、三木谷浩史社長−田中社長のラインで全社的に向き合い、一緒にできることの協議をしている。また、KDDI∞(無限)ラボの流れの中で、ベンチャー企業であるGiftyやシンクランチへ出資を始めている。携帯位置情報ゲームを運営するコロプラとも提携している」と桑田氏は、多方面への協業体制の動きを語る。

ネットからリアル店舗に促すO2Oの送客ビジネス部分では、KDDIは、さまざまなパートナーと組む戦略をとる。自社で作り込むのではなく、魅力あるパートナーと組んで、KDDIの持つ端末、ポイントサービス、決済サービスといったインフラを提供する。KDDIの考えるO2Oの中にうまく組み込むアプローチをし、KDDIのプラットフォーム上でさまざまなパートナーとともに成長するのが狙いだ。

KDDIは、O2Oビジネス拡大における「仕掛け人」のポジションにある。しかも、それを裏で支える。O2Oビジネスの多くの接点で利益を稼ぎ出す野望をKDDIは秘めている。

(ITアナリスト・松浦由美子 撮影:今井康一 田中庸介/アフロ =東洋経済オンライン)

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