O2Oビジネス拡大の仕掛け人・KDDIの狙い《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命》


すなわち、O2Oの入り口、出口を幅広く消費者に提供できる。従来のビジネスの置き換えだけではなく、新しい消費を生み出す可能性があるのだ。

KDDIの描くO2Oのビジネスは、Yahoo!JAPANのようなネット企業が描くO2Oとは違う。送客の広告費や販促費あるいは、決済の手数料、といったビジネスでは利幅が薄いため面白くない。O2Oの一連の消費行動すべてにKDDIの端末などの機器を介して関与したいのだ。

「入り口の端末などを起点として、お客様に店頭に行ってもらう。来店後は、コンテンツやサービスを提供し、auポイントも含めて決済サービスを介して商品を購入してもらう。お客様に紐づく顧客データを含めて、『点』ではなく『面』のサービスで接する。ここがいちばんの強み」と桑田氏。

12年3月1日から、KDDIは、グループの携帯電話、インターネット、固定電話などで別々だった複数のポイントサービスを共通ポイントサービス「auポイント」で統一した。

「従来のポイントは、端末の機種変更ぐらいにしか利用機会がなかった。今後は、ネット上のデジタルコンテンツに加え、リアル店舗の商品の購入などにもポイントを利用できるようにし、お客様を店舗に集客したい」と桑田氏は話す。

KDDIのO2O戦略には、もう1つ特長がある。

自社で完結するのではなく、リアル企業、ネット企業を問わず、オープンな立場で他社を巻き込んでいく戦略だ。

「パートナー企業の裏方になり、ビジネスを広げる方法も並行して実施する。個別の案件では、ローソンとの提携。たとえば、ローソンの共通ポイントサービス『Ponta』の会員をベースに、O2O施策をどう絡めるかが課題だ」(桑田氏)。

12年3月から、全国のローソン約9000店舗にWi‐Fiスポットを順次導入する。消費者は、快適なインターネット通信の利用ができ、属性や好みに合った「おすすめ情報」や、クーポン、限定デジタルコンテンツなどを、ローソンの店舗でのみ入手できるようになる。

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