「現在も飲食店でバイト」 Amazon新番組でコメント光るYOUの《芸能界生存戦略》ダウンタウンと共演で胃潰瘍…も"忠誠心が私のエナジー"
これと同時に、YOUは後続のクリエイターたちの背中も押してきた。「全日本コール選手権」シリーズや「BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権」をヒットさせたフリーディレクターの岡宗秀吾は、先輩の友人だったYOUから「テレビマンになったらいいんじゃない?」とすすめられて業界入りを決心したという。
また、前述の「FULL CHAMPION STYLES」に携わっていた当時のコント作家・オークラは、YOUに「(筆者注:シティボーイズの公演で演出を担当していた)作家の三木聡さんに憧れている」と打ち明けた折、「オークラ君ならなれるよ」と笑顔で返してくれたことに勇気づけられたという。<オークラ著『自意識とコメディの日々』(太田出版)より>
当たり前のことでも褒めて、心の温度を高めてあげる
雑誌の対談連載を再編集した今年3月発売の著書『世間の歩き方』(扶桑社)の中で、YOUは後輩や部下への向き合い方についてこう語っている。
「やりがいって、誰かに感謝されたり褒められたりして生まれるものでしょ? 当たり前のことでも『すごい!』と褒めて、後輩や部下の心の温度を高めてあげるの。(中略)私は何かに興味を持っている人を『カルチャーがある人』と呼んでいるんだけど、そんな人が増えたら世の中もっと面白くなるし、楽しくなるはずよ。誰かのやる気を引き出すのも、回り回って自分のためになるんだと思うな」
他方、YOU自身は役者としても高い評価を受けている。是枝裕和監督の映画『誰も知らない』(2004年公開/シネカノン)では、4人の子どもを置き去りにし自分本位な行動に走ってしまう母親を演じて話題になった。YOUは、この作品でカンヌ映画祭に出席し、「キネマ旬報ベスト・テン」で助演女優賞を受賞している。

なぜYOUを起用したのか。前述の『うちにもおみえになりました』に収録されたYOUとの対談の中で、是枝監督はこう語っている。
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