テック系夫妻が「築60年超・温泉付き中古マンション」を購入した理由。400万円の物件をリノベで"最高のリモートワーク拠点"を実現
『私もここに住みたい!』と思ったので、すぐさま近隣でマンスリーの部屋を借り、東京と行ったり来たりのお試し二拠点生活から始めました。滞在するうちに『このエリアなら暮らしやすいし、コミュニティもいい』と確信して、すぐ購入に向けて動くようになったんです」(mochikoAsTechさん)
マンションとしては格安ですが、400万円の高額な買い物を即決できたのには理由があるそう。
「マンスリーでさっと試してみたことで、実際のところ週に何日くらい使うのか、拠点間の移動にどれくらい時間や労力が掛かるのかという現実が見えて、『これなら自分たちのライフスタイルに合うはずだ』という確信が持てました」(mochikoAsTechさん)
地縁のない地域でのリノベーションは工務店選びが大切

もともとはすべて和室の3LDKでした。3室の壁を解体、内装を取り外して一度スケルトンに。

夫妻がフルリノベーションで最も重視したのは、まず広い書斎を2つ確保すること。そして、山と海が見えるお風呂でした。
しかし、肝心の工務店とのやりとりがうまくいかず、歯がゆい思いをしたこともあったとか。
「多くの人にとって別荘は『日常を忘れてくつろぐ』ところなので、私達のように本気のおうちオフィスを求める人は少ないみたいでした。『大きな書斎を2部屋つくりたいです』と要望を伝えても、地元の工務店の方はなかなかピンと来なかったようで……。リビングの横にちょっとしたカウンターと丸椅子があるようなプランの提案になってしまうんです。
何度やり取りしても変わらないので『これはダメだ!』と判断しました。それぞれの工務店に得意不得意があるのはわかったけれど、私たち夫婦は建築業界には勘がないし、住んだこともない地方。特殊なリノベーションに対応できる業者を見つけるのは難しかったです。
相談しようと思って工務店に問い合わせをしてみても、どこも返信が驚くくらいのんびりしているんです。
質問をしても返事がくるまで1カ月くらいかかり、しかも待ちに待った回答は『ちょっと難しいです』という一言だけということもあって……少しでも早く理想の暮らしをスタートしたいのに、これはどうしたらいいんだろう? と頭を抱えました」(mochikoAsTechさん)