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キャリア・教育 #わかりやすさよりも大切な話し方

「無理しなくていいからね」上司の過度な気づかいが部下育成にマイナスでしかない理由

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  • 横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役会長
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この言葉には、相手を信頼し、成功を確信する気持ちが込められている。上司自身が、部下の成功(終わり)を鮮明にイメージングできているからだ。

営業所長も同じアプローチを取るべきだった。

「この目標は君たちなら達成できる。最初は不安かもしれないが、絶対に大丈夫。必要なサポートも用意してある。君たちがこの目標を達成する姿しか、私にはイメージできない」

このような言葉なら、部下は安心して挑戦できただろう。

本人の自信を引き出す話し方

部下への話し方は、「信頼の言葉」と「不安の言葉」に分けることができる。

【不安の言葉の例】
・「大丈夫?」
・「きつくない?」
・「無理しなくていいよ」
・「ダメだったら下げようか」
【信頼の言葉の例】
・「君ならできる」
・「やってみよう」
・「困ったときは一緒に考えよう」
・「成長が楽しみだ」

同じ気遣いでも、伝わり方はまったく違う。前者は「この人は私を信用していない」というメッセージを送ってしまう。後者は「この人は私を信頼してくれている」という安心感を与える。

リーダーの役割は、部下の不安を代弁することではない。部下が自分の力を信じられるよう、背中を押すことだ。

プレッシャーを与えない話し方とは、決して甘やかすことではない。成功への具体的な道筋を示し、本人の自信を引き出す話し方に徹することだ。データで根拠を示したほうが不安がなくなる人もいれば、感情をこめてストーリーで語ったほうがいい場合もある。上司ではなく、同じような立場の人から「大丈夫」「私も達成できたんだから」と言われたほうが安心する人もいる。

過度な気遣いは、かえって部下を不安にさせてしまう。子育ても部下育成も同じだ。「たくましく育ってほしい」と願うなら、相手に合わせて不安を取り除く話し方をしよう。

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