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「無理しなくていいからね」上司の過度な気づかいが部下育成にマイナスでしかない理由

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  • 横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役会長
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このような言葉を聞かされ続けたら、誰でも怖くなってしまう。最初は歩けると思っていた道でも、ベテランの上司から、そこまで心配されたら「もうこの道は歩けません」とへたり込んでしまうだろう。

営業所長の言葉は、まさにこの後者だったのである。

ここで重要なのは、プレッシャーそのものが悪いわけではないということだ。適度なプレッシャーは、人を成長させる原動力となる。

筋肉と同じである。まったく負荷をかけなければ筋肉は衰える。しかし、適切な負荷をかけ続けることで、筋肉は強くなっていく。ストレス耐性も同様だ。

部下を本当に育てたいなら、以下の点を意識する必要がある。

(1)適度なストレスは成長に必要である
(2)過度な気遣いは不安を増幅させる
(3)リーダーの不安は部下に伝染する

特に(3)に対して気をつけよう。リーダー自身が不安になっていると、その感情は確実に部下に伝わる。子どもに対しても同じで、親が過剰に心配していると、子ども自身も不安になってしまう。

リーダーがすべきは、部下の不安を取り除くことではない。部下が困難を乗り越えられるという確信を持って接することである。

終わりを思い描くことから始める

『7つの習慣』の第2の習慣に「終わりを思い描くことから始める」がある。これは部下指導においても極めて重要な概念だ。

リーダーは部下に目標を与える前に、その部下が成功している姿を明確にイメージしなければならない。そして、そのイメージに基づいて言葉を選ぶのである。

先ほどの夜道の例で言えば、こうなる。

「確かに初めての道で暗いかもしれない。でも大丈夫だ。もし迷ったとしても、この地図通りに進めばいい。わからないことがあれば連絡してくれ。必要なら迎えに行く。君なら一人で行ける。さあ、行ってこい」

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【リーダーの役割は、部下の不安を代弁することではない】

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