「加工デンプン」の問題は、その使われる量にもあります。
たとえば市販のハンバーグであれば100gに対して1g(1%)の「加工デンプン」が使われることが一般的です。すると「加工デンプン」だけで1食あたり2gほども摂取することになってしまいます。
『食品の裏側』で私は「日本人は1日平均10gの食品添加物を“食べて”いる」と書きました。しかし今はもう10gでは済まないでしょう。
添加物の摂取量が増えているのは、この「加工デンプン」もそうですが、「酸味料」と「うま味調味料」が爆発的に増えているからです。
「加工デンプン」「酸味料」「うま味調味料」、この3つが日本人の添加物摂取を「底上げ」しているのです。
つまり、私たちは知らず知らずのうちに大量の「加工デンプン」を食べているのです。これは大変なことです。
ファストフードにはどれだけ使われている?
これだけ私たちの生活に入り込んでいる「加工デンプン」。当然、ファストフードにも使用されていると考えるのが妥当です。
前回記事ではハンバーガーのバンズ(パン)に「加工デンプン」が使用されている可能性を指摘しましたが、実はハンバーガーだけではありません。チキンナゲット、フライドポテト、ソースなど調味料にも使われている可能性があるのです。
チキンナゲットならば肉の結着性を向上させたり、ジューシーさを維持したりするために使われます。
フライドポテトにも使われている可能性があります。
「ポテトを切って揚げるだけなのになぜ食品添加物(加工デンプン)が使われるのか?」と疑問に思う人もいるでしょう。
フライドポテトに味を付けるときに、表面に「加工デンプン」をまぶすことでカリッとした食感を出すことができたり、スパイスを結着させたり、冷凍変性を防ぐなど、非常に便利なのです。
いまは、もう「加工デンプン」がないと、フライドポテトもチキンナゲットも作れないというぐらい、なくてはならない存在になっています。
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