ついに始まったトランプ政権の言論支配 「自主規制」で屈服するメディアのジレンマ

トランプ政権下で、いよいよ米大手メディアによる言論の「自主規制」が始まったのか?
7月のCBSに続き、今度はABCが、トランプが敵視してきた司会者の深夜トーク番組を突然放映中止にしたことが、アメリカの多くの人々を不安にさせている。
射殺事件に関するコメントが問題に
その司会者は、トランプ批判で知られるジミー・キンメル。アカデミー賞とプライムタイム・エミー賞の司会をそれぞれ3度務めてきた、人気の高いコメディアンだ。彼のトーク番組「Jimmy Kimmel Live!」は月曜から金曜の昼間、ロサンゼルスで収録され、同日の午後11時半に放映される。
毎回、番組は、キンメルによる「モノローグ」(数々の時事的なネタについてウィットの利いたひとり語りをし、笑いを取るもの)で開始。今回の問題は、現地時間15日(月)のモノローグ中、チャーリー・カーク暗殺事件について取り上げたことがきっかけだ。
保守派のアクティビスト、カーク(31)が現地時間10日(水)にユタ州の大学でのイベント出席中に射殺されて以来、アメリカは、右派、左派を問わず、その話題で持ちきりの状態。そんな中、キンメルは、「MAGAギャング(トランプ支持者)は、チャーリー・カークを殺した若者が自分たちの一員ではないと見せようとして必死です」と言ったのである。
タイラー・ロビンソン容疑者が保守派の両親とは違う左寄りの政治思想に傾き、トランスジェンダーのルームメートと親しい関係にあったことが公になるのは、この収録の後のことだ。
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