「最近の若者は人間関係が希薄」「性に奔放だ」という見方をする人もいるが…。Z世代を調べてわかった"意外すぎる実態"

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今の若者は「成長を知らない、かわいそうな世代」なのか?

ここまで、さまざまな「Z世代論のウソ」を見てきました。「変わらない若者像」もあれば、「時代に共通する意識」もある。そして、実際とは異なる「誤解された若者像」もある。

30年という時の厚みを持った比較によって現在の若者を正確に捉え直すことができましたが、なんとなく抱いていた印象とは違う、意外な結果もあったのではないでしょうか。さまざまな誤解を解くことが、真にZ世代を理解するための第一歩となるはずです。

「失われた30年」しか経験していない若者

もうひとつ、もしかしたら皆さんもお持ちかもしれない、ある「若者のイメージ」について言及していきます。

「現代の若者は『失われた30年』しか経験していなくて、かわいそう」

Z世代へのインタビュー調査のなかで幾度となく耳にしたのが「大人、特にバブルや経済成長を経験した人たちに、『かわいそう』という言葉をよく投げかけられる」という話でした。不景気しか知らない、上り調子の明るい社会を知らない、だからきっと不幸なんだろう、気の毒だね。そんなイメージを抱かれ、同情をかけられているわけです。

彼らZ世代が「失われた30年」しか経験していないのは事実です。日本は長く、経済の低成長・ゼロ成長が続いています。特に「いい時代」を知っている上の世代(50代半ば以上)からすると、「今の若者は幸せを実感しにくいはず」と思い込むのも仕方がありません。

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