若者は本当に「空気を読みすぎる」のか?…30年調査で判明した日本人に起こっている大変化

「だけじゃない」若者像 〜空気を読みすぎるのは若きも老いも〜
「若いってそういうこと」で語られることも多い一方で、実際にZ世代と接する方のなかには、「いやいや、最近の子たちの考え方は、自分が若いころとはまったく違うよ!」と感じている方も多いでしょう。お気持ちはよく分かります。
しかし、それは本当に若者に限った変化なのでしょうか。時系列データで検証すると、実は若者が「スケープゴート」にされている場合が少なくないことが分かります。つまり、本当は老若男女すべての人に起こっている「時代の変化」なのに、「最近の若者はけしからん」と若者だけが批判されている場合も多いのです。偏見だらけの若者論のなかでも、最も理不尽な言説といえます。
代表的なものが、Z世代についてよくいわれる「空気を読みすぎる」傾向。実際、2024年の調査では「相手と意見が違っても反論しない方だ」「合わない人と一緒にいることを避ける」「目立つ格好をすることは恥ずかしい」にイエスと答えた若者の割合は30年前に比べ大きく増えており、確かに若者は昔より空気を読むようになっているといえそうです。
では、自分を持たず、他人の目ばかり気にするようになったのは、果たして若者だけなのでしょうか。違います。この設問に49~52歳の回答結果を乗せてみると、現役の若者とほとんど差がないのです。つまり、令和においては若者世代もその上の親世代も「みんなで空気を読んでいる」ことが分かります。
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