「都民への罰」との声まで…首都圏に増殖中「まいばすけっと」はなぜこうも嫌われるのか? それは「強さ」の裏返しだった

都心を歩いていると、やけに赤い看板が目に入る。そこには、ポップ体の大きな文字でこう書かれている。
「まいばすけっと」。関東圏の方はよく知っているだろう。イオン系列のミニスーパーである。
店舗数は、すでに1200店舗を超えており、そのすべてが関東近郊圏にある。そのエリアに住む人間にとっては「欠かせない存在」である一方、SNSでは「嫌い」「つまらない」という声も根強い。「まいばすけっとは、都民への罰」といった過激な(?)投稿も注目を集め、ミーム的な広がりを見せている。
「働いてる人もいるし、ちょっと可哀想だな……」と思って今の状況を見ている人もいると思われるが、チェーンストア研究家を名乗る身としては、物申したいことがいくつかある。
というのも、まいばすけっとがここまで嫌われるのは「ビジネス的な強さ」ゆえだから。そして、こうして嫌悪が集まるのは、まいばすけっとが企業として成長していくときの「通過儀礼」だと思うからだ。
ということで本稿ではチェーンストア研究家の視点から、「まいばすが嫌われる理由」について、なるだけ中立的に解説していきたい。
「栄養食」のような店舗空間が嫌われている?
まいばすけっとが嫌われる理由を考えると、その根底にはまいばすけっとが進める「効率化」があると思われる。
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