「双子の兄は現役で進学…自分は全落ち」母から比較され罵倒も「やらないことを決める」超戦略的な受験で慶應に合格した"凡人"の弟

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講座でできたSFC志望の仲間たちと共に勉強を続けた井口さん。模試の成績は少し上がっていたそうですが、出題形式が本番と違うためにあまり結果を気にせず、過去問のほうが重要だと考えて、総合政策学部と環境情報学部で合計20年分ほど解きました。

「SFCの小論文は出たとこ勝負ではなく、書いているうちに書けるようになってきます。そのためにはインプットする必要もあるし、『どんな社会課題に関心を持っていて、何を解決したいか』を事前に考えるのも大事でした。他の科目と同様に、対策を続けていると、安定的に合格レベルの答案が書けるようになっていきました。最初のほうは『いずれ小論文を書くことを楽しめるようになればいいな』と思っていたのですが、最後のほうは楽しく小論文を書くことができていましたね」

第一志望合格「うれしくて泣いた」

こうして万全の体制で受験に臨んだ井口さんは、慶應義塾大学総合政策学部、環境情報学部に加えて早稲田大学商学部、上智大学、明治大学、立教大学、横浜市立大学を受験。

見事に第一志望の慶應義塾大学の総合政策学部と、明治、立教、横浜市大に合格して大成功で浪人生活を終えました。

「環境情報学部は自信がなく、結果を見たらやはり落ちていました。総合政策学部も英語の自己採点をしたら65%程度で、7~8割取れていた過去問より取れませんでした。ただ、小論文がとてもよくできたので自信がありました。母親を見返すために憎しみの感情を原動力にしていましたが、合格したのがわかったら、すぐに母親に電話をしました。『信じられない』という感じでしたが、喜んでくれたのでよかったですね。僕は、生まれて初めて、うれしくて泣きました」

慶應時代の夏休みにはクルージングで2週間かけて徳島県まで行くなど大学生活は充実していた(写真:井口さん提供)
慶應時代の夏休みにはクルージングで2週間かけて徳島県まで行くなど大学生活は充実していた(写真:井口さん提供)
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