「双子の兄は現役で進学…自分は全落ち」母から比較され罵倒も「やらないことを決める」超戦略的な受験で慶應に合格した"凡人"の弟

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井口さんは北海道の札幌市で双子の弟として生まれ、そこで7年間を過ごしました。小学校1年生からは、神奈川県の鎌倉市に移り、そこで兄とともに育ちます。

「当時は双子ということで何かと比べられることが多く、兄と同じことをしたくないなという思いがありました」

慎重で大手志向の兄と、好奇心旺盛でベンチャー志向の弟。当時から井口さんの心の中には、「兄のことを真似したくないし、真似されたくない」という思いが強くありました。

地元の公立小学校の中では勉強ができるほうだった井口さんは、小学校4年生ごろから兄と一緒に日能研に通い始めます。浅野中学校を第一志望として勉強をしたものの合格はできなかったそうですが、併願校であった鎌倉学園と逗子開成に合格し、家から近い鎌倉学園に通うことを決めました。奇しくも、受験結果も進学した学校も、兄とまったく同じになったそうです。

現役での慶應受験は不合格に終わる

「高校に入ってから卒業するまでの成績はずっと真ん中でした。兄は同じくらいか、ちょっと僕より成績が良かったかもしれません。2年生になると文理選択があり、兄は理系コースに行きましたが、その当時の僕は、数学を学んで何の役に立つのかを疑問に感じたことで理系には向いていないと思い、文系コースを選びました」

中学から野球部に入り、練習しては寝るという日々を繰り返していた井口さん。志望校を慶應義塾大学に決めたのは、野球部を引退する前後の高校3年生の夏くらいだったと言います。

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