「年収5500万円から生活保護へ」元人気ブロガーが"どん底"で見た景色

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「不穏な空気を感じていた僕は、その数カ月前にポリアモリーをやめていました。別れたくないのでたくさん話し合ったのですが、結局まとまらず、同年の12月に離婚届を提出しました」

奥さんと別れたあたりから、立花さんの仕事のリズムも崩れていく。

「すべてに気持ちが乗らなくなってしまったんです。執筆依頼も、セミナーも、だんだんと断るようになっていきました。原因として考えられるのは、離婚やポリアモリー完結によるパートナーシップの喪失が大きいです。ビジネス面では、プロブロガーというビジネスモデルの消滅、そこに伴う自分ブランドの失墜。同時に、生活基盤があった麻布・六本木から、鎌倉へ引っ越して孤立してしまったことなどが挙げられます」

さらに2020年、新型コロナウイルス感染症がまん延。リアル会場ではセミナーができなくなった。

オンラインサロンの参加者も激減し、出版予定だった書籍も出せなくなる不運に見舞われた。

六本木の自宅兼オフィス兼セミナールーム。セミナーがない日は家族のリビングルームとして使用していた(写真:立花さん提供)

約半年で借金がいっきに2000万円に

「そろそろ従来のビジネスモデルを軌道修正しなければならないと思って動いていました。しかし、なかなかメンタルがついていかない状況になっていたんです」

「当時、無理な4拠点体制と離婚によるドタバタ、会社のブランド力低下などにより、半年ほどでいっきに借金が2000万円になりました。でも僕の年収も5500万円ほどあったので、普通に返していけると思っていたんです。これが"大きな誤算"でした」

「売り上げ減の最大の要因は、当時稼ぎ頭のひとつだった元妻と僕のコラボ連続講座が開催できなくなってしまったこと。同時に、その講座から誘導していたコラボのカウンセリングもできなくなりました」

残念な気持ちはあったが、セミナールーム付きの六本木の自宅を解約。メンタルを落ち着かせてやる気になれば、5000万~6000万円くらいは自分だけでも稼げると思っていた。

しかし、実際は驚くほどに稼げなくなってしまう。

2015年5月から2019年7月まで借りていた、六本木の自宅リビングルームのセミナー仕様バージョン。家全体は144㎡、リビングは36畳、島形式で受講生15名までのセミナーが開催できた(写真:立花さん提供)

「ブログからの広告収入がベースで月30万〜40万円ぐらいあって。そのうえに出版の印税やブログセミナー、連続講座、心理カウンセリング、個人コンサルティングなど。さらに、大学の講師など外部での講義・講演活動もしていました。しかし、ブログ人気が下がってきたことが大きく、簡単に返せると思ったものが『ダメだ、全然返せない』となっていました」

借金の2000万円はずっと残り続けた。完全に自転車操業だった。

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