「どうせ守られない」「行政がやること?」と批判の声も…《スマホ1日2時間》の条例案を"無意味と批判する人"の大誤解
その一方で「スマホに買い換えてからずっと使っていて妻にあきれられている」「以前はテレビを見ていたが、最近は気づくと一日中パソコンを見ている」という70代もいました。
すでにネット依存は0歳からはじまり、それが高年層まで続くリスクがある時代といっていいのではないでしょうか。
その意味で、まだ自制心が十分ではなく犯罪に巻き込まれるリスクが高い子どもだけでなく、大人たちにもある程度の制限は必要なのかもしれません。
ただ、その制限は豊明市の条例案がそうであるように、各家庭内で決めるのが理想でしょう。また、子を持つ親はできる限り同じルールを自分にも課すことで子どもを導きたいところです。
使用制限で得られる「最大の恩恵」
しかし、もし「各家庭内で決める」という性善説の方法がうまくいかず、自分を傷つけ、他人からも傷つけられるケースが増えたらどうすればいいのか。
たとえば、スマホそのものではなくSNSや動画視聴などの利用制限を設ける。行政が罰則つきの利用制限を作り、監視する。デジタルデバイスの使用で他者を傷つけた時の損害賠償を大きくするなど、安心して過ごしていくための議論が必要でしょう。
その安心こそが、デジタルデバイスの使用を制限することで得られる最大の恩恵。自分と大切な人の健康と安全、ひいては社会のあり方への安心感が得られるでしょう。
さらにデジタルデバイスを使用していた時間をコミュニケーションにあてられたら、相互理解や円満な関係につながるなどのメリットも考えられます。
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