先日、話題の映画「キングスマン」を観ました。評判のよさは聞いていたのですが、開始直後からセンスあふれる演出が続き「これは間違いない」と一気に引き込まれました。ウィットに富んだセリフ回し、スタイリッシュな映像、魅力的なキャラクター。どれも申し分なく、楽しむことができました。
「マナーが人を作る」という名言
さて、この映画でのキーワードのひとつに「マナー(礼儀)が人を作る(Manners make the man)」というものがあります。この作品の大事なスパイスが、英国紳士の作法の数々。主人公の青年は、師である筋金入りの英国紳士スパイから、たびたびこの言葉をたたき込まれます。
生まれや育ちは関係ない。きちんとした言葉遣い、丁寧で敬意のあふれる挙動こそが、その人の性格や能力を作り上げる。礼儀や作法、マナーをバカにしてはいけない、おろそかにしてはいけない。実はこのメッセージ、私自身が常々、意識していることでもあります。
『幸福論』で有名なアラン(本名:エミール=オーギュスト・シャルティエ)も、生きるうえでの「礼儀の大切さ」を説いた人でした。
私が先月上梓した『アラン先生と不幸な8人』(ワニブックス)は、フランスの著名な哲学者・アランの教えをかみ砕いて、現代風な物語仕立てにしたもの。アランの代表作「幸福論」は、古今東西の数多ある『幸福論』の中で、ラッセルのもの、ヒルティのものと並び、「世界3大幸福論」と賞されています。
彼は『幸福論』の中で、行動が心理に与える影響を強調しています。
いくつか彼の代表的な教えを紹介しましょう。
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