自家製「サラダチキン」で「食中毒」にご用心! プロが指摘する《自己流「低温調理」の大きなリスク》

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ただ、このレシピ、「正解」がいまだわからない。肉を割っていかにも生っぽいピンク色であればレンジでチンするが、触った感じが微妙という時もある。

しっかり火を通せば安全なのはわかる。でも「しっとりジューシー」は譲れない。「これまで大丈夫だったから」という根拠なき理由で、微妙な状態のまま食べている。

プロが指摘、自家製「サラダチキン」のリスク

実は、レアな鶏肉は非常に危険だ。加熱が不十分だと、食中毒が起こる可能性がある。

実際、今年6月に、あるラーメン店で「半生」状態の鶏チャーシューが提供され、食中毒が出たことが話題になった。

Xには赤みのある鶏チャーシューの並ぶラーメンの写真と、「体調不良」に陥ったことが投稿された。投稿は一気に拡散され、『低温調理』『鶏チャーシュー』『カンピロバクター』といったワードもトレンド入りした。

保健所は、通報があった8グループ16人のうち調査のできた7グループ8人には下痢、頭痛、発熱などが見られ、原因は「加熱不十分な鶏チャーシューを含む食事」と発表した。

安全に食べるために、肉には加熱条件がある。食中毒を起こす細菌やウイルスの多くは加熱で死滅する。

重要なのは「中心温度」と「加熱時間」で、目安は「75度で1分」。同等とされるのは「70度で3分」「69度で4分」「68度で5分」「67度で8分」「66度で11分」「65度で15分」といった塩梅だ。

鶏肉の低温調理でよく使われる63度の場合は、食品安全委員会がホームページで「30分以上の加熱が必要」としている。

ここに注目すべき調査がある。

食中毒リスクのある自家製レシピ(全てのレシピが対象)第1位は「サラダチキン」だというのだ。

レシピ開発や撮影、食専門家のキャスティングなどを行う「エミッシュ」が栄養士・管理栄養士100人を対象に行ったアンケート(2025年3月26日〜4月6日実施)によると、「『食中毒』の観点から、調理や保存の際に注意が必要だと思うレシピはどれか」という質問に対し、自家製サラダチキン(鶏ハム)が2位以下を大きく引き離して断トツの1位だった。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事