私立の中高一貫進学校でも「予備校は必須」? 早稲田合格へのリアルな道のり。親が直面する「予備校費用100万円超」の現実

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こうして迎えた共通テストは絶好調とまではいかないまでも、「まあできたか」という具合だった。自己採点の結果は811点。その後、私立の一般選抜試験に挑み無事に第1志望の早稲田大学をはじめ、横浜国立大学、明治大学、東京理科大学に合格をもらえた。

合格通知
第1志望の早稲田大学をはじめ、併願校でも合格をもらえた(写真:筆者撮影)

「勉強は本人がやるしかないので何も言いませんでしたが、試験日のかぶりがないかをチェックしたり、募集要項をチェックするのは親のほうでもやりました。抜け、漏れがあったらアウトですから。

出願写真も今はデータで出すよう言われる大学もあるので、データとプリントの両方を出してくれる写真館を私が探して、息子のスケジュールと照らし合わせて日にちを決めて予約して行かせました。過保護かなと思いつつ、やってしまいましたね」と頼子さん。

受験生の親に求められるもの

複雑化する入試制度の中で、情報を整理し、計画を立てる力は、すでに一つの「受験力」になっている。そのサポートを保護者が担う、というのもまた当たり前になってきている。

敬志君の大学受験は希望が叶う結果となったが、私立高校に通いながら、決して安いとは言えない予備校で対策できたから、というのも一つの現実だ。

現代の大学受験では、家庭がどこまで経済的な支援とこの煩雑な出願を支えられるかどうかも、子どもたちの進路を左右しているのは確かだろう。

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宮本 さおり フリーランス記者

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みやもと さおり / Saori Miyamoto

地方紙記者を経てフリーランス記者に。2児の母として「教育」や「女性の働き方」をテーマに取材・執筆活動を行っている。2019年、親子のための中等教育研究所を設立。

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