「日銀と土地を交換」「バブル期には地下にパブがあった」 【渋イイオフィス探訪】東洋経済新報社の”1961年竣工”の本社ビルの"内情"
2040年までかかる日本橋の再開発は、東洋経済本社ビルにどう影響するか

時代とともに大事に使われ続けてきた、築64年の東洋経済本社ビル。
筆者も取材をするにつれ愛着がわき、いつまでも残ってほしい……という気持ちだが、そういうわけにもいかない事情があるそうだ。
ご存じの方も多いと思うが、日本橋エリアは2040年をメドに首都高を地下化し、それに合わせてエリア全体で大規模な再開発が予定されている。

とてつもない大工事になるであろう、日本橋の再開発。その影響は東洋経済本社ビルにもおよぶという。

首都高の解体と地下化に合わせて、東洋経済本社ビルの側面を通る都道405号線(外堀通り)の道幅拡張工事も行うのだ。さらに、首都高の下を流れる日本橋川に親水スペースを創出するという計画もある。
まだ詳しいことは言えないのだが、それらの影響で東洋経済本社ビルも10年以内の立ち退きの話があるそうだ。

仕方ないことなのだが、今からすこし寂しい気持ちになる。
なんの変哲もない、古びたオフィスビルがひとつなくなる……といえばそれまでだ。
だけど、声を大にして言いたいことがある。
もはや超高層ビルなんて珍しくなく、アジアの新興国のほうがガンガン建てられている現代だ。
日本の町並みのユニークさというのは、むしろこの60年代に建てられた中層ビルの厚みなのではないか。
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