なぜ「昔買ったモノ」がこんなに高く売れるのか 「お宝」買い取り業者が増殖する納得事情
最近、街を歩くとよく目にするのが、金や金貨、アクセサリーといった貴金属や宝飾品、そして中古カメラや時計、ブランド品といったお宝の「買取専門店」だ。テレビでも広告をよく見かけるし、バラエティー番組などで、20年も30年も前に買ったアクセサリーや時計などが、びっくりするような高い価格で買い取られていく状況をレポートしている。
目立つのは、やはり高騰を続けている金が含まれているアクセサリー類だろう。さらに、高級腕時計やフィルムカメラの買取価格の高さも際立っている。確かに、金は1グラム=2万2000円もする時代になっている。プラチナや銀の価格も高騰しているのだが、それにつれてブランド品や美術品も高騰している。世の中は1980年代後半のバブル時に似ているような状況とも言える。
そこで、モノの価格はどの程度値上がりしているのか、そしてその背景には何があるのか。お宝=モノの価格の高騰について考えてみたい。
「金」だけじゃない価格高騰の実態と現実
いわゆる「安全資産」としての金への注目が改めて高まったのは、特に2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降だとされている。実際に、金価格はこの10年前後で、円建て・ドル建てともに数倍規模で値上がりしている。国内価格は1グラム=2万2000円前後、国際価格でも1トロイオンス=4000ドルを超える水準に達した。基軸通貨である米ドルに代表されるように、通貨に対する信頼度が大きく毀損しており、歴史的に見ても長期にわたって価値を維持してきた金が買われているのは当然とも言える。
しかし、価格が大きく高騰したのは金やプラチナ、銀といった貴金属だけではない。1980年代後半のバブル時代もそうだったが、不動産や美術品に加えてさまざまなモノが「安全資産」として値上がりした。この11月18日には、画家グスタフ・クリムトの代表作「エリザベート・レーデラーの肖像」が、近代美術作品として史上最高額、絵画全体でも史上2番目となる2億3640万ドル(約367億円)で落札されて話題になった。
こうした美術品の高騰は世界中で起きており、日本の作家である草間彌生の作品もこの10年で大きく上昇したといわれる。海外オークションで数千万円から数億円で売買されており、これまでとは全く異なるレベルの金額で売買されていると報道されている。ちなみに現代アートにジャンルを絞ると、イギリスのバンクシーや日本の村上隆なども大きく上昇していると言われている。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら