なぜ「昔買ったモノ」がこんなに高く売れるのか 「お宝」買い取り業者が増殖する納得事情

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そもそも貴金属や美術品には、安全資産としての長い歴史がある。対して有名ブランド品やカメラ、時計といった現物資産が、なぜここまで高く評価されたのか。それぞれさまざまな要因が重なって大きく上昇していると考えられるものの、やはりポイントは「希少性」と「ブランド戦略」と考えていいかもしれない。

たとえば貴金属は、地政学リスクや経済不安に加えて、世界的な金融緩和と低金利、そして新興国の富裕層による需要の増加など、さまざまな要因によって大きく上昇したと考えられる。過去10年以上にわたって世界的な金融緩和と低金利が進んだため、利息のつかない現物資産にマネーが流れたと言っていい。その象徴が「金」の高騰だったわけだ。

SNSなどで埋もれていた才能が再評価

美術品や宝飾品の場合は、地政学リスクの高まりといった原因というよりは、グローバル化による国際的なオークション市場の活性化も大きな要因だ。特定の作家や希少性の高い商品などについて、この10年で再評価されたものもたくさんある。その背景にあるのがネット社会の定着だ。SNSなどで、埋もれていた才能を発掘し再評価するには、これまで長い時間がかかっていたものの、著名な鑑定家などがSNSでつぶやいた瞬間に、世界中にその情報が拡散されるようになった。

さらに、社会構造の変化などによって世界中で超富裕層が増加し、旺盛な購入意欲を満たす安全資産として現物資産を集める富裕層が増えたことも大きい。

一方のロレックスやライカ、ルイ・ヴィトンやエルメスといったブランド品については、貴金属や美術品、宝飾品といった価格の上昇と同様に、地政学リスクの高まりや金融緩和の影響もあるのだが、それ以前にブランド価値を長い歳月をかけて培ってきた老舗メーカーの戦略の勝利と言っていいかもしれない。

値崩れさせないように希少性を維持しつつ、その時代に合わせたトレンド戦略にも成功したメーカーだけが、高いブランド価値を維持できた。これらを総括すると、ここ数年のモノの価格の急騰には、次のような背景があると考えられる。

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