「日銀と土地を交換」「バブル期には地下にパブがあった」 【渋イイオフィス探訪】東洋経済新報社の”1961年竣工”の本社ビルの"内情"

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数十年経つ中で、設計者の思惑通り味のある経年劣化をしたのだが……今度はれんがが落ちてくる危険性がでてきて、今の金属パネルにリニューアル。

では、当時のれんが壁はもう見れないのか……と思っていたら、オフィス内から見れる場所があった!

2階のオフィスフロアの一番奥だ。

煉瓦壁
2階の西側側面は、内側もれんが壁となっていて当時のままだ(筆者撮影)

オリジナルとリニューアル、両方楽しめるのはやはり古いビルの魅力である。

宝探しみたいで、たいへん面白い。

東日本大震災が早めた、平成の大規模リノベーション

鉄骨
前述のれんが壁の内側には、耐震補強のための頑強な鉄骨が通っている(筆者撮影)

そんな歴史ある本社ビルにとって、大きな転機となったのが2011年3月の東日本大震災。

このビルも、中階段の壁にひびが入るなどの被害があった。もともと、震災の1カ月前の2011年2月にリノベーション委員会が発足、2013年にかけて改修が完了する予定だったが、早急な耐震補強が必要となり、1年前倒しでの耐震補強&リノベーションとなった。

コミュニケーショスペース
耐震補強だけでなく、あらたにコミュニケーションスペースを設けるなど、現代的にリノベーションした(筆者撮影)

このリノベーション、1年前倒しということもあり、社員にとってはけっこう大変だったようだ。

まず出版局が外部に引っ越し、そのフロアを工事。完了したら別の局がそこへ移動し、次の階を工事……という玉突き工事を繰り返し、最後に出版局が戻って完成。

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