「どの商品も見た目は普通。でも、食べてみるとかなり…」 銀座コージーコーナー「313円モーニング」の実力

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バナナはバナナピューレを混ぜ込んで焼き上げてあり、フルーティーかつ自然な優しい甘味で、しっとりした食感です。

朝食パウンド。左からプレーン、トマト、バナナ
朝食パウンド。左からプレーン、トマト、バナナ(筆者撮影)

トマトの朝食パウンドだけは、お馴染みのパウンドケーキというよりはケークサレ風(フランスの甘くないパウンドケーキ)の斬新さ。「バナナパウンドみたいな感じで、トマトの香りがするしっとり系パウンドなのかな?」と、想像していたのですが、いい意味で裏切られました。

甘じょっぱい味わいのおかず系パウンドケーキで、しっかりめに焼いた香ばしい生地には、ドライトマトとゴーダチーズの粒々が練り込まれ、噛むほどに旨みがじゅわりと口の中に広がります。

トマトの持つほんのりとした酸味に、チーズのコク、バジルの香りやスパイシーな風味がアクセントを加え、まるでパスタソースのような味わいです。

朝食市場への注目と、プラスアルファの戦略

銀座コージーコーナーのコージーモーニングは、これまでの固定観念を軽やかに飛び越え、新しい味との出会いを楽しませてくれる商品ラインナップでした。

銀座コージーコーナー本店の店内ディスプレイ
銀座コージーコーナー本店の店内ディスプレイ。パウンドケーキがレイアウトされていました(筆者撮影)

ケーキ屋さんに行ったとき、多くの人がカットケーキ1個だけでなく、翌日のおやつのシュークリームや家族分のケーキも一緒に買って帰ります。

わざわざ商品名に「モーニング」を入れたのは、そうした「ついで買い」の選択肢に「朝ごはんにもなるお菓子」が加えることで、購買点数が自然と増える。

スイーツと朝食の境界線をにじませるこのシリーズは、販売戦略としても理にかなっているのではないでしょうか。

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