「好きを通り越して、尊敬と感謝です。自分自身と同じぐらい大事な人がこの世にいるという感覚を初めて知りました」
以前は「一人で生きていかなくちゃ」というプレッシャーを強く感じていた美穂さん。経済的な面を和彦さんがすべて引き受けてくれたおかげで、全身が緩んで感覚が素直になったと明かす。
「今日は何をしようと子どものようにワクワクしながら起床する毎日です。ファッションの仕事をしていた頃から、人に会うと『この人は本当は何を求めて何に向いているのか』がなんとなくわかりましたが、今は感覚が強まっています」
ただ経済的に自立することより大切なもの

その力を使って、ファッションだけではなく、人生全般や恋愛結婚のコンサルティング事業を始めている美穂さん。1時間8800円で人気になったので、「私のコンサルの価値は本当はこれぐらい」と25000円に一気に値上げしたら客がいなくなったと笑う。分析や提案の能力は高いけれど商売上手ではないようだ。値付けや宣伝などの経営面は和彦さんにお願いしたらどうかと筆者が提案すると、「実はすでに夫婦で話し始めている」と美穂さんの表情はさらに明るくなった。
大人になったら経済的に自立しなくてはいけないという観念は現代では男女ともに常識のようになっている。しかし、自立は手段であって目的ではない。人生で重要なのは、自分が気分良く暮らせて、結果として周囲にも幸せを与えられることだ。美穂さんと和彦さんの事例は自立よりも人間関係のほうが強くて大切なのだと教えてくれる。
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