しかし、ファッション業界で鍛えた美穂さんの外見と雰囲気、そして楽しんでいるけれど引き気味の態度は和彦さんにとっては衝撃的だったようだ。初日から「一緒にいて楽しい。好きだ」と告白され、3回目のデートでは「一緒に住む家を探している」と伝えられた。
「女の子が大好きな彼ですが、私には性欲だけじゃなかったみたいです。また会いたいのではなく、デートの後にバイバイするのが悲しい、別々の家に帰りたくないと言われました。もちろん、信用はしませんでしたよ(笑)。友だちからも『貯金は絶対に渡しちゃダメ』と言われたぐらいです。出会ってから2か月目ぐらいには同棲しましたが、お金をとられたりはしていません。尽くしてくれるのが心地よかったし、もし経歴が嘘だったりして別れても面白話で済みます」
パートナーの見た目は好みではなかったが…
実際には和彦さんに嘘はなかった。1年後には美穂さんから「結婚してほしい」とプロポーズして婚姻届を提出。それから4年が経つ今も「ずっと一緒にいたい」と愛でられ続ける日々を美穂さんは送っている。
元経営者である和彦さんはリーダー気質なところがあるのだろう。可愛がる対象、教える対象を求めているのだと思う。同時に、深い安心感を与えてくれる女性でなければならない。20代30代で働き尽くし遊び尽くし、配当金を主な収入源とする長い「余生」を過ごし始めた今、自分よりも社会人経験が長い美穂さんに理想のパートナー像を見出したのかもしれない。
「一緒に暮らし始めた頃は本当に毎日寝て暮らしていました。起業で心身が疲れていたんだと思います。家事をすべて彼にお願いするのはさすがに悪いなと思って、掃除は細々とやっていたぐらいです。元気になった今では、掃除はすべて私がやっています。料理は半々ですね。洗濯は2人でやっています」
自分を気に入って養ってくれる男性と結婚したいと願って実現した美穂さん。その後、見た目は好みでなかった和彦さんのことを好きになったのだろうか。
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