「ヒモのような暮らし」目指した44歳女性がマチアプで実践した“ある秘策”。個人投資家と結婚し「愛でられるだけの生活」を手に入れるまで

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のんびり暮らしたい人にとっては天国のような結婚生活を送っている美穂さん。若い頃からそのような志向だったわけではない。都内の女子大を卒業後は大手のセレクトショップに就職した。12年間は店舗での接客業務に明け暮れ、その経験を生かしてファッション系の人材紹介会社に転職。のべ数千人を面接したと振り返る。仕事にまい進していた日々だったのだ。

「そのときどきで付き合っている人はいました。でも、私は結婚に興味がなかったんです。仕事と遊びが楽しくて……。姉と弟は早くに結婚していて子どももいます。両親は『あの子だけどうして』と心配していたようです」

母親からのプレッシャーもあり、35歳のときに結婚相談所に登録。3人ほどとお見合いをしたが、「自分の話ばかりをする50代」などには興味がわかずに退会してしまった。

「母からは『家のことをちゃんとやれない女は結婚できない』と言われ、仕事と遊びばかりやっていて家事力の低い私には無理だと思ったからです。ちょうど40歳になっていたので、仕事に専念しようと思って個人向けのファッションコーディネートの分野で起業しました」

「ヒモになる」を目標に本気で婚活を始める

しかし、事業はなかなか軌道に乗らず、1年ほどで美穂さんは疲れ果ててしまう。そして、「お金を稼いでいる男性に養ってもらう」をテーマにして再び婚活を始める。

「私は一生バリバリ働くのは無理だと思い知ったからです。母は主婦だけでなく教師としても優秀で、祖母は旅館の創業者です。働かざる者食うべからず、という家庭の雰囲気の中で育ちました。でも、家族に忘れられがちな祖父は祖母のヒモみたいな人だったんです。私は祖父の血が濃いんだ、愛でられるだけで暮らしていける結婚はないかな~と思いました」

極楽とんぼな発想に聞こえるが、好きなファッションビジネスの分野で起業まで経験し、自分の限界を知ったからこその悟りだったのかもしれない。ようやく結婚に本気になった美穂さん。顧客層の設定とアプローチ、絞り込みなどのビジネス経験はマッチングアプリを使った婚活にも大いに役立った。

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