「ギャラクシーノート」で目論む、サムソンの打倒アップル戦略
もう一つの特徴が、「Sペン」という付属のタッチペンがついていることだ。筆圧を128段階で感知するため、かつて電子手帳などについていたタッチペンよりも書き心地が良く「アナログ感覚で操作できる」(石井圭介専務)。写真やグーグルマップなどのウェブページを切り取ったり、イラストを画像に直接書き込んだりすることが可能で、簡単にSNSにアップできる。
「Sメモ」という購入時からインストールされているアプリを使えば、メモ帳のように文字を書き込み、そのまま保存することができる。イラストを書く機会の少ないビジネスパーソンが手帳がわりに活用する需要も狙っている。
こうした新しい機能がある上に、スペックは最先端。アイフォーンが未対応のNTTドコモのLTE通信規格「クロッシー」に対応し、1.5ギガヘルツのデュアルコアCPUを搭載しているため反応が早い。ただ、海外展開の端末であるため、日本の携帯電話のガラパゴス機能と言われる赤外線通信やおサイフケータイには対応していない(ワンセグには対応)。
現在、世界のスマートフォン市場は右肩上がりで伸び続けているが、端末メーカーの競争は激しく、アップルが圧倒的なブランド認知力で立ちはだかっている。スマートフォンはディスプレイ画面が端末の表面のほとんどをしめるため、従来の携帯電話よりも差別化が困難。どのような新製品が出てきても、「アイフォーンのマネ」と揶揄されることも多かった。
そうした中で投入された他のスマートフォンとは一線を画したギャラクシーノート。個性を武器に日本市場に攻め込む準備は万端だ。
(島田 知穂 撮影:今井康一 =東洋経済オンライン)
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