参院選の与党大敗で自民党内からは「スリーアウト・チェンジ」の声、それでも《石破降ろし》が一向に本格化しない"不可思議"の深層
ただ、投票締め切り時点で各主要メディアが発表した、出口調査に基づく「議席予測」はいずれも「自公が大幅な過半数割れ」だった。また、「立憲民主党が30議席前後を獲得」と予想されたが、実際には改選前から議席数を伸ばせず、22議席にとどまった。
なぜ、こうした展開となったのか。
各党が獲得した票数などを多角的に分析すると、比例代表の野党の獲得票数ではトップが国民民主党、2位が参政党で、立憲民主党は3位に終わった。多くの選挙アナリストは「反自民票が、野党第1党の立憲民主党ではなく、保守寄りの国民民主党や参政党に流れた結果」と分析する。これが、与野党が僅差だった最終結果と議席予測との“落差”が際立った原因だ。

参院新勢力は国民、参政、維新、保守の合計議席が40議席と大幅に増加し、有権者の「保守化」「右傾化」も浮き彫りとなった。そのため、立憲民主党の野田佳彦代表が目指す「野党政権」への道筋も極めて不透明で、当面は有権者が否定したはずの石破政権が継続し、政局の混迷が避けられそうもない。
反石破勢力の動きを抑える要因
では、今後の政局はどのように動いていくのか。
21日昼の自民党役員会や公明党の斉藤鉄夫代表との与党党首会談で繰り返し「続投」を表明したうえで、石破首相は午後2時から党本部での記者会見に臨んだ。記者団からは、①連立拡大の可能性、②党・内閣人事の有無などについて質問が相次いだ。
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