寝苦しい夜に快眠に導く「エアコン使い」の4段調整法――睡眠の専門家に聞いたプラスαの快眠法と暑がりの人と寝るときのコツ
意外な盲点は、エアコンの設定温度と、寝ている場所の温度は一致しないことが多いという点だ。それを解決するためには、枕元に温度計を置き、寝床がある場所の温度を確認することも大切だ。
一方、湿度に関していえば、冷房をつけていれば自然と下がる。まずは冷房で寝床が28℃以下に保たれるよう注意しよう。「要するに、冷房を使いながら、体を冷やさないように工夫することが重要です」(三橋さん)。
エアコン代を節約するには
一晩中エアコンをつけていると、電気代が気になる人も多いだろう。冷房を控えめに使いたい場合は、寝具と着衣の工夫で対策できるという。
三橋さんが勧めるのは、通気性が高い敷きパッドを使うこと。背中の熱がこもらないので快適だという。さらに、高通気性敷きパッドの上に麻やイグサなどのシーツを掛けると涼感が得られ、エアコンの設定温度を高めにできる。
寝具店やホームセンターなどには接触冷感素材のものも売られているので、それを活用してもいいそうだ。
姿勢も大事で、横向きで寝ることを勧めている。背中が空いて蒸れないので、室温が高くても眠りやすくなるという。「抱き枕を使うと体圧が分散されるので、長時間横向き姿勢で眠れますよ」(三橋さん)。

着衣は胸元や袖、裾が開いていて、熱がこもりにくいものを選ぶといいそうだ。
節電のためには、扇風機の併用も有効だ。
「室温が高めでも、微風があると体感温度が下がって涼しく感じます。風が強かったり、直接体に当たったりすると体に負担がかかるので、扇風機の風は一度天井か壁に当てて、『間接気流』を作るようにしましょう」(三橋さん)
微風の程度は、ウチワでそよそよあおぐぐらいだという。
同じ寝室に夫婦で寝ていて、夫が暑がり、妻が寒がりという場合、どうしたらいいか。三橋さんは「エアコンの設定温度は暑がりの人に合わせ、寒がりの人が着衣や寝具で工夫するようにしましょう」とアドバイスする。
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