「最近、おひとりさま特集多くない?」「本当にひとりで寂しくないの?」《中高年女性の1人暮らし》ばかり注目されている理由とその実態

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まず中高年層の女性1人暮らしは寂しくないのか。

「あさイチ」「サン!シャイン」ともに中高年期の1人暮らしをポジティブに楽しむ女性の姿を紹介していました。

当事者たちは「自由」「気楽」「快適」「やりたいことが何でもできる」「思うままに生きられる」「1人の部屋に愛着がある」などと話し、いずれも笑顔。

特に離婚や死別、子どもの独立で1人暮らしになった女性たちは、「自炊や片付けを手抜きできる」などのメリットが先行しやすいようです。なかには「若いころは1人暮らしなんて寂しくて考えられなかったけど気負わなくていいし、ありのまま素直に歳を取れる」と考え方を改めた人もいました。

部屋に自分の好きなものだけを飾ったり、DIYで壁紙を整えたり、団地をリノベーションしたり、炊飯器をやめるなどの断捨離をしたり、自分が食べたいものだけ作って食べたりなどの自分を楽しませる工夫をする。さらにその様子をSNSで発信して自己肯定感を高めている人もいました。

もう1つ見逃せないのは、ペットとの暮らしを存分に楽しんでいる人の多さ。番組内にも何人かいましたし、筆者の相談者さんや知人にも20人以上います。特に犬であれば近所に“お散歩友だち”ができやすく、寂しさとは無縁の人が少なくありません。

実際、筆者の周りにも、ある公園に集まる女性たちのコミュニティがいくつかあり、「近所に顔見知りがいる」「気軽に相談できる」「安否確認をし合える」などの安心感を得ているようです。

「寂しい」は第三者の先入観

もちろんマイペースに1人暮らしを楽しめる人は寂しさという点での問題はないのでしょう。一方で他人とのつながりを求めたい人も、よほどコミュニケーション力に不安がない限り、自宅から半径1kmレベルの生活圏や、趣味や習いごとのコミュニティなどで、徐々に人間関係を築いていける傾向があります。

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