
──なぜ歌舞伎町の路上売春を取材しようと?
私が初めて歌舞伎町の取材をしたのは、東京の社会部で事件担当だった18年の秋。同じビルで女性が飛び降りる事件が1カ月に何度も続き、「なぜ?」と思って記事にした。その後は異動で東京から離れていたが、21年に戻り、当時の取材で知り合った方々に会おうと歌舞伎町に足を運んだ。
そこで偶然出会ったのが、路上に立つ女性たちを支援してきたNPO法人・レスキューハブの坂本新さん。彼が週2回、夜間に開く相談室に私も毎週のように通い、やってくる女性たちに話を聞き始めた。21年秋のことだ。
──1年ほど経った22年11月ごろから、女性が激増したそうですね。
コロナ禍が落ち着き、ちょうど歌舞伎町に人が戻ってきた頃だ。客を待つ若い女性が増えたし、男性も増えた。買う人のみならず、見物客やユーチューバーなども。警視庁が取り締まりを強化し始めた23年7月ごろがピークだった。
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