──日々の作業風景はどんな?
よくぞ聞いてくれました(笑)。朝は8時から夜は9時まで、翌日に響くので徹夜はせず、睡眠時間はちゃんと8時間確保。何せ長距離走ですから。ただ土日はなく、休みは2年間で2、3日でした。
既読の本も一から読み直し、1冊当たりA3ノート見開き2ページに手書きでまとめていく。本文中の引用元を明記した参考図面は約3000枚。出版社にファクトチェックしてもらいました。本の並びも、各分野内を順番に読むと思想の流れがわかるよう構成しました。西洋哲学なら、源流となる『ソクラテスの弁明』を出発点に、ルター、デカルト、英国の経験主義でベーコン、ヒューム、啓蒙時代に入ってカントというように。
ビジネスパーソンにとっての教養本を
──100冊の選択基準は?
中世西洋の必須教養科目は文法、修辞学、弁証論、算術、天文学、幾何学、音楽の7学科。実に広範囲なわけです。現代は哲学と最新科学が融合し始めていて、横断的に俯瞰し異なる分野のつながりが見えてくるとがぜん面白い。そこで今回はサイエンスやエンジニアリングを追加、AI関連は米国アマゾンのレビュー数を参考にしました。最初の候補約400冊から、個人的なお薦めや読み継がれてきた定番の名著を選択、海外でも通用する顔ぶれと自負しています。
──併読を入れると250冊、途中気力が尽きたことなどは……。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら