「オタク=教養人」ではないように、深い専門性を持つ人が教養ある人ではない。「世界のしくみ」を理解し、コミュニケーションを磨く方法

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
読書する人物
「教養」の本当の意味を理解している人は少ない(写真:KiRi/PIXT)
「教養がある人」と聞いて思い浮かべるのはどんなことだろう?
クラシック音楽を聴きながら優雅に紅茶を飲む――。教養について、多くの人はこんなステレオタイプのイメージしか持っていない。
また、ある特定のジャンルにおいて知識の豊富さをひけらかす人がいるが、彼らもまた教養人といわれるわけではない。
韓国で300万部のミリオンセラーとなり、一大教養ブームを巻き起こした『全人類の教養大全1』著者のチェ・ソンホ氏は、専門性があることと、教養とはあまり関係がないという。
真の教養人とは、ざっくりとした「幅が広くて浅い知識」を使いこなす力がある人。そして、これは学校ではなかなか教えてくれないのである。 

人と人が会話するときの最低限の共通項

138億年を疾走する圧倒的にわかりやすくてドラマチックな 全人類の教養大全1: 流転する世界の成り立ちとしくみを知る編
『138億年を疾走する圧倒的にわかりやすくてドラマチックな 全人類の教養大全1: 流転する世界の成り立ちとしくみを知る編』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

現代哲学の権威、ウィトゲンシュタインは自身の本『哲学探究』で次のように語っている。

「もしライオンがしゃべることができたとしても、私たちは彼らが話していることを理解できないだろう」

なぜかっていうと、生活様式がちがうからだ。与えられた環境と個人の経験がちがえば、僕たちは同じ言葉を話していたとしても、お互いを理解できない。

現代社会のコンクリートジャングルでも、僕たちはライオンに出会う。仕事を振ってくるライオンもいれば、地下鉄に座ってスマホに夢中になっているライオンもいるし、久しぶりの再会なのに自慢話をまくし立てるライオンもいる。

次ページ知的な会話をしたいなら、絶対必要なこと
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事