老いるほど「心と体が弱る人」と「強くなる人」の決定的な差――和田秀樹氏が指摘、人生100年時代を謳歌する3つの秘訣
これも、逆説を考えると、前頭葉の若さを保ち、「感情の老化」が防げれば、多くのボケ状態も未然に阻止できるし、体や見た目の老化もストップできるということになります。それゆえ、脳から全身に広がる老化を防止するには、まずは前頭葉を鍛えておくことが必須なのです。
では、前頭葉を鍛え、セロトニンを増やすためにどのようなことをおこなえばいいのかを具体的にご説明します。以下は簡単で代表的な方法です。
セロトニンを増やす方法
●自分のお金は自分のもの。買い物で前頭葉を鍛える
「どうお金を使うか」を考えるとき、前頭葉は活発に動いています。何かを買うときにどのくらいお金を使うと予算内に収まり、しかも自分が満足するかと考えることは、実はかなり真剣で、奥の深いことなのです。
買い物は、想像力や企画力、計画力を問われる極めてクリエイティブな行為なので、お金を使う機会は、頭を使う機会と心得ましょう。
●異性にモテたい欲も大切
脳を老化させないためには、前頭葉を強く刺激する「喜び」や「感動」が欠かせません。もっとも単純でわかりやすい刺激が「性的刺激」になります。
日本には、加齢とともに年相応に枯れていき、悟りの境地に至ることを理想とする考えがあります。しかし、なぜ枯れて、悟りの境地に入る必要があるのでしょうか。生きている間は懸命に生きてこそ、生命に真の美しさが宿るのです。「年甲斐もなく」などと考えて、自らを枯れた老人にしないでください。
「欲望」は生命力の源です。生きている証です。欲望が枯れてゆけば、老化が進んで生命の灯も自ずと消えていきます。性欲は生きる力となります。抑え込んでいいものではないのです。
異性にモテたいと思うこと、恋をすることは、前頭葉にとって大きな刺激になります。恋愛時には、エンドルフィン、ドーパミン、セロトニン、オキシトシンといった脳内ホルモンが大量に分泌されることがわかっています。これらのホルモンは、幸福感、快感、愛情、安らぎといった感情を呼び起こすのです。
実際の恋愛でなくてもかまいません。アイドルや俳優に疑似恋愛をすることは、前頭葉の刺激になり、脳内ホルモンを分泌させることがわかっています。
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