"脳のリーダー"ともいえる前頭前野…その衰えによる「脳の老化」を見逃さないための【10の兆候】

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前頭前野の衰えがもたらす「脳の老化」について解説します(写真:プラナ/PIXTA)
スーパーのレジ待ちで「何をモタモタしてるんだよ!」と大声で怒鳴っているお年寄り。こうしたお年寄りの行動について、名城大学特任教授の遠藤英俊氏は、前頭前野の機能低下による「脳の老化」が原因かもしれないと指摘します。
遠藤氏によれば、脳の司令塔ともいわれる前頭前野の機能低下による老化のサインは実に多岐にわたるそうですが、いったいどんな兆候があるのでしょうか。遠藤氏の著書『こうして脳は老いていく』から一部を抜粋・編集する形で解説します。

「怒れる老人」になる原因は前頭前野の衰え

脳の老化は一般的な傾向としては、前頭葉(特に前頭前野)、海馬、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、小脳、脳幹などの順に機能低下が起こりやすいといわれます。それでは、脳の偏り(正常に機能しているところもあれば、低下しているところもある状態)によってどんな老化のサインが現れるのでしょうか。

本稿では、脳のリーダーともいえる前頭葉について解説します。

前頭葉にある前頭前野は、私たちの思考や行動をコントロールする脳の司令塔のような存在で、機能が低下すると、日常生活のさまざまな場面で老化のサインが現れます。

まず、怒りっぽくなったり、我慢できなくなったりします。

誰かにイラッとしたとき、「ここで怒鳴ったらまずいな」とグッと我慢できるのは、感情を抑えたり、冷静に判断したりする前頭前野が「ストップ!」とブレーキをかけてくれるからです。

しかし、前頭前野が衰えるとブレーキが効きにくくなり、ちょっとしたことでカッとなったり、つい衝動的な言葉を口に出してしまったり、感情をコントロールできなくなってしまいます。

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