これから9月までに「株・債券・為替」の日本大暴落がやってくるかもしれない「4つの理由」

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競馬である。

今年もやってきた日本最大級の競走馬競り市、セレクトセール。7月14日(月)、15日(火)に北海道・苫小牧市のノーザンホースパークで行われる。

昨年は、「デルフィニアIIの2023」(牡の1歳馬)が最高値5億9000万円で落札された。この馬も、社台グループのノーザンファーム生産馬であり、場所も同グループのノーザンホースパークで行われるように、このオークションセールは、ノーザン・および兄弟会社の社台ファームの最高級生産馬を売りさばく場なのだ。

もちろんほかの生産者も上場している(ご関心のある方はこちらのリストをご参照)。例えば、グランド牧場は、当歳馬(その年に生まれた馬)3頭を、3億円、2億1000万円、1億6000万円で販売しているし、タイヘイ牧場も当歳馬を1億3000万円で売っている。しかし、ノーザン・社台グループとそのほかの生産者との間には、1つ大きな違いがある。それは、ノーザン・社台グループの上場馬は牡馬のほうが多いと言っても、それなりに牝馬の上場も多くあるが、他の生産者はほとんどが牡馬で、牝馬の割合が極めて低いことだ。

牝馬の割合が低い2つの理由とは?

この理由は2つある。1つ目は、牡馬の方が断然高く売れるからである。超一流馬を「億超え」でもいいからとにかく自分のものにしたいという超富裕層は、サイバーエージェントの藤田晋氏をはじめとして、「全員がダービー馬オーナーになりたい」、というのが最高の夢だからである。牝馬ではダービーに勝てない(2007年のウオッカのような例外もいるが)。

だから、牡馬の良血で見栄えが良ければ、価格は跳ね上がる。牝馬は良血でも、超良血の馬以外は、「熱くなった入札者が競り合って、何億にも」、とはなりにくい(だから、1口馬主のクラブに回ってくる。だから私は牝馬ばかりを狙う)。オークションの性で、数人熱くなってくれれば、予想外に高く売れる。だから、自慢の生産馬は、セールに、それも、超富裕層の集まるセレクトセールに出すのだ。

最大勢力のノーザンや社台にしてみれば、コントレイルやイクイノックスなど、完璧な戦績で引退し、期待が異常に高まっている種牡馬を(しかも自分の生産馬だから、種付け権利もふんだんにある)、自分たちの繋養している繁殖牝馬のうち最高峰の馬たちに種付けし、とことん高く売って、資本回収し、さらに資本を蓄積するのだ。

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