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これから9月までに「株・債券・為替」の日本大暴落がやってくるかもしれない「4つの理由」

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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となると、日本国債の暴落で、海外勢も現物の長期国債を売る主体として登場する、ということだ。彼らは、為替安、国債安となれば、すぐに売ってくる。日本国内の国債投資家と違って、純粋に価格、利回りとリスクのバランスで、市場の変化に敏感に反応して売買するのだ。こちらでも、日本市場は、「普通の」国債市場になったのだ。

こうなると、トリプル安となれば、それが加速して、長期国債もガンガン売られる。為替と株では海外投機家に支配されても、国債市場では、しぶとい、郵貯、かんぽ、生保、年金勢が買ってくるというのがこれまでの国債市場だった(その結果、日本国債売りを仕掛けた海外投機家は、これまでは常に敗退してきた)。だが、こちらも世界の流れに支配されてしまうようになったのだ。

これら2つの大局的条件がそろってしまっては、なすすべはない。後は、暴落がいつ起きるか、おびえながら待つしかない。

世界経済は今後確実に悪化に向かう

【理由4】理由の4つ目は、世界経済が、今後、確実に悪化に向かうことだ。これは、何度も書いているので今回は省略するが、関税が世界経済にプラスのはずはない。さらに、トランプ大統領のTACOも、そう言われることに反発する本人も、不確実性を増幅させるばかりだ。不確実性の高まりという意味では、4月と何も変わっていない。

「関税で税収が上がり、アメリカにはプラスだ」という論者がいるが、ありえない。当初は、税収が上がるが、どんな関税がかかるかはっきりすれば、アメリカ国外の企業は長期的な戦略を練り直し、アメリカへの輸出を最小限にするようにして、残りは関税がかかっても構わない、という戦略に変えるだろう。アメリカ国内で代わりに生産できるかといえば、サプライチェーンの構築には5年は最低でもかかるから、結局輸入することになる。インフレとなるだろう。現地生産は一部にとどまり、結局コスト高がアメリカを襲うことになる。

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