専門家が「子どもでもわかる」ように解説! ロシアによるウクライナ侵攻の背景にある"冷戦時代"の記憶
2022年2月24日、ロシアのプーチン大統領は「特別軍事作戦」を行うと宣言しました。特別軍事作戦とは、あくまで西側諸国の東方への拡大に対する防衛であり、戦争ではない、と自国の侵略行為を正当化するための言葉でした。
ウクライナの北部・東部・南部の3方向から侵攻を開始しましたが、ロシアがこれほどの大規模戦争を行うのは第2次世界大戦以来のことでした。
「西側諸国」へ接近をはかるウクライナ
ロシアとウクライナが決定的に対立したきっかけは、2014年、ウクライナでロシア寄りの政権が崩壊し、欧米寄りの政権が発足したことでした。
ウクライナが西側諸国に近づくことを恐れたプーチンは、ウクライナ南部のクリミアを無理やりロシア領にしてしまいます。さらに、ウクライナ東部のドンバス地方では、ロシアの支援を受けた武装勢力が一部地域を支配し、ウクライナからの独立を一方的に宣言してしまいました。
以来、ウクライナの反ロシア感情は高まっていきました。
2019年にウクライナの大統領に就任したゼレンスキーは、NATOへの加盟、つまり西側諸国への仲間入りを本格的に求め始めます。
プーチンはこれに危機感を募らせます。2021年には「ウクライナは本来ロシアの一部」だと主張する論文を発表し、NATOに対してこれ以上東方に拡大しない確約などを求めましたが、聞き入れられませんでした。
こうしてプーチンは、ウクライナのNATO加盟を力ずくで止めるべく、軍事侵攻に踏み切ったのです。
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