もんじゃ経験が少ない私は、上手に焼けるだろうかと不安だったが、そんな心配は無用だった。すべて店のスタッフがやってくれるのだ。
器に盛られた具材を、手際よく溶いて、熱々の鉄板の上にさっと広げて、しばし炒めた後に、具材で丸く土手を造る。その真ん中に生地を流し込めば、準備完了だ。あとはお好みのタイミングで食べればいい。
新住民と旧住民が交わらないのは自然なこと?
小さなコテを使って、いろいろな具材が溶け合った熱々のもんじゃをいただきながら、月島のタワマン事情を思い返した。
この街を歩いて改めて実感したのは、タワーマンションの価格帯と、地元商店街の経済規模とのギャップだ。

上空では数億円の住戸が売買され、足元では百年続いた履物店や本屋が、後継者不在と収益低下に悩み、静かに幕を下ろそうとしている。
これまでいくつか、タワマンのある街を訪れたが、どこもマンションの新住民と、もとから暮らす旧住民の交流は薄い。これもタワマン街の特徴と言えるのだが、寂しい気もする。
前出の相田さんは西仲通り商店街を「自然発生的な商店街」と表現した。一方、タワマンは人が計画して作った再開発の物件だ。2つが根本から溶け合うことはないのだろう。(編集:國友公司)
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